海外の学校に通う子供たちが、学校教育の一環として行う団体旅行、訪日教育旅行が再開です。新型コロナの感染拡大以降、初めて海外の高校生が宮城県を訪れていて、関係者に期待感が広がっています。
15日、仙台市太白区の仙台城南高校を訪れたのは、台湾の高校生およそ60人。去年、姉妹校の協定を結んだものの、コロナ禍のため、オンラインで交流を続けてきた2校にとって、初めての対面となりました。
安全面の観点や教育に役立つ環境が豊富だという日本は、海外の教育旅行の訪問地として人気で、台湾に関しては、2015年に受け入れが始まり、コロナ禍前の2019年までに、延べ61校2125人の学生が、訪れました。しかし、2020年以降、その数はゼロになっていました。生徒たちは自己紹介やゲームで交流を深めました。
仙台城南高校3年生
「本当にこういう海外の人と関われる、そして同年代と関われるというのは本当にめったにない機会だと思うので、率直に、こういう機会を設けていただいて本当にありがたいです」
台南高商3年生
「ずっと前はコロナウイルスの影響で日本に来られなかった。だからすごく残念だと思って、でも今回のチャンスがあって、台湾からここまで来て、本当にうれしい」
そして16日。台湾の高校生の姿は、南三陸町にありました。町内にある東日本大震災に関する施設をめぐりました。ここは、震災後、台湾からの義援金で再建した南三陸病院。佐藤仁町長が、感謝の思いと訪日の喜びを伝えました。
南三陸町佐藤仁町長
「コロナで3年間、台湾の皆さんとなかなか交流する機会がありませんでした/心から皆さんを歓迎したいと思います。南三陸の町民の皆さんは、台湾の皆さんに対して、大変心から感謝しています」
多い年では、台湾からの教育旅行を年間11校受け入れていた南三陸町。今年度は、4年ぶりに、6校、224人が町内を訪れる予定です。
南三陸町観光協会菅原きえさん
「(アフターコロナでは、観光や震災などの)そういう施設も体感いただきながら、それを国内だけではなくて、全世界にも伝えていきたいなとは思っています」
県内で再開した「訪日教育旅行」。海外の若者に宮城を知ってもらう貴重な機会に、期待感が広がっています。